SKIP&CLAPについて
我が家に誕生したTEPPEIは世界に150人しかいないCFC症候群という難病を抱え、寝たきりの全介助が必要な重度心身障害児です。
7歳の誕生日の前日に、風邪をこじらせ肺炎になり、気管切開を余儀なくされました。
それから、痰の吸引が必要な生活が始まりました。気切孔より噴き出す痰を取るための吸引は一日100回を超えました。それは、家の中だけにとどまらず、通院、通学等お出かけの際にも及び、外出時にはポータブル吸引器が相棒となりました。
かわいくて使いやすい吸引器バッグがあってもいいんじゃないか
痰吸引器本体と、吸引時に使用する精製水を入れた容器や、吸引に必要な物品を入れるとかなりの重さになり、これだけで出かけることが億劫になりました。
さらに、とっさの時にさっと吸引が出来る機能性が必要とされるのに、従来のバッグは単なる容器としてのバッグとしての位置づけでしかなく不便を感じました。
見た目も決して持ちたいと思うものではなく、「どうして世の中にはこんなに可愛い育児グッズが溢れているのに、自分の子どもに用意されたものはこんなものなのか?」と疑問を感じ、「可愛くて機能的な吸引器バッグがあってもいいんじゃないか?」と思うようになり、自分で吸引器専用バッグを開発することを考え付きました。
同じようなママから
注文をいただき、人気に
元繊維会社でアパレルメーカーや縫製工場への技術指導をしていた経験を活かし、可愛くて使いやすい、細部までこだわり抜いた吸引器バッグを完成させました。医療用携帯バッグとして特許も取得しました(特許第6488442号)
2018年2月よりインターネットで販売を開始すると、SNSで瞬く間に広がり、同じようなママから注文を頂き、すぐに欠品するという人気ぶりでした。出掛けるということを考えてもいなかったママ達から感謝の声が届き、私の活動自体が同じような子を育てるママ達の希望になっているのだと感じます。
SKIP&CLAPの誕生
見た目はかわいいままで、そこに機能性という優しさがちょっと加わるだけで、本人もお世話する人も、みんな楽になるのに。。。
そんな思いから、当事者の立場で考える、お洒落と機能性を重視したSKIP&CLAPが誕生しました。
医療的ケア児が他の子どもと同じように暮らし、ママ達も自分らしく人生を輝かせることが出来るそんな社会になることを目標に活動を続けています。
家での日常
医療的ケアがあっても、家族と家で暮らせる時代です。バッグに入れたままでも吸引器の使用が可能で、機械が多く殺風景になりがちな部屋がお洒落になるのもポイント。 外出時には、さっと持って出られます。
防災の観点からも高評価です。
収納スペースにもこだわりました
左側の吸引器スペースにはわざと蓋は付けず、とっさの吸引時に吸引器の駆動の妨げになりません。横には蓋つきのスペースを作り、清潔が求められる精製水等の物品を収納出来ます。
ファスナーで密閉できるので、お財布を入れてマザーズバッグとして、このバッグ1つでお出掛けも出来ます。
おでかけの時は...
お出掛け先では、バギーの荷台に積むことが出来ます。
サイドのDカンでベビーカーに引っ掛けたり、付属のショルダーベルトで肩掛けも出来ます。
ライフスタイルによってフレキシブルに対応します。
お好みにあわせて選べるデザイン
お好みに合わせて、柄を選んで頂けます。
これに加え新色も発売中です。
可愛いものがなかなかない福祉用品の中で、選ぶ楽しさも好評の一つです。
PROFILE
ないなら作る、不便なら声を上げるをモットーに、
医療的ケア児の生活が快適になるようサポート活動をしています。
奥山梨衣(OKUYAMA RIE) プロフィール
2001年 | 奈良女子大学理学部化学科卒業 大手繊維会社アパレル部門にて技術指導 |
2006年 | 長男TEPPEI出産 育児に専念するため退社 のちに次男、三男出産 |
2018年 | 医療的ケア児の生活をサポートするSKIP&CLAP立ち上げる 吸引器専用バッグを開発し特許取得、ネットショップにて販売開始 4年間で累計約1500個販売 |
2019年 | 地域の医療的ケア児とその家族の為のサロン「SKIP CAFE」開設 |
2020年 | 第8回京都女性起業家賞 優勝 最優秀賞受賞 令和2年度 内閣府バリアフリー・ユニバーサルデザイン推進功労者表彰 |
株式会社SKIP&CLAP
会社概要
会社名 | 株式会社SKIP&CLAP |
代表取締役 | 奥山梨衣 |
設立年月日 | 令和4年7月7日 |
資本金 | 300万円 |
会社所在地 | 京都府木津川市加茂町高田柿ノ内17−1 |
業務内容 | 福祉機器・福祉用品の製造販売 医療機器・医療用品の製造販売 |
許認可 | 高度管理医療機器等販売業許可 山城南第90063号 |
主な取引先 | 株式会社増田医科器械 |